2011-07-10

芝のファイトレメディエーション(小倉さんすごい!!)

芝ベンチャー 七八企画の小倉さん
芝のファイトレメディエーションの基礎実験の写真を公開して下さいました。
小倉さんが
考案され、普及を進めている
バーチカルカットの芝刈り機(小倉さんのHP上に紹介されています)と
刈込方法の工夫で除草剤を使わない雑草対策をほどこすなどの
の革新的な栽培手法の確立の知見を活かして
より具体的な手法として

●芝の刈込み及び
●バーチカルカットの芝刈り機を使って 
刈込+表層土壌の切削(5mm程度)+残根からの芝の再生
という連続的な作業プロセスを考案して頂きました。

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国の研究機関からは、残念ながら速報があまりあがってきません。
大橋さんや小倉さん森先生など多くの人の動きをみていると
実は、日本中には、本当は、まだまだすごい力があるのに
それを引き出す仕組みづくりとそのための努力(あるいは人的リソースが)が
現在の所、不足しているのではないかと感じています。

いずれにしろ、
未耕作の圃場に対する対策手法の確立、
すでに耕起が実施された圃場への対策手法の確立
公共施設や住宅施設への対策
林野・・・・
等々、多様なバリエーションの多様な実践手法の確立と
特に重要なポイントとして
それらの多様な手法を専門家が、多様な地域の条件に合わせて適切に選定し
予算を確保し確実に実施していくことです。

●多様な除染手法の確立は多様な地域の多様な条件をカバーしていくために必要となります。
●一方、基本となる少数の除染手法の選別は、全体をリードしていくためや、予算を検討していくためにも非常に重要な要素となります。

現在は、多様な手法の中から後者を見つけ出すことに主眼が置かれておりもちろんそれは最も重要なことですが、実際に、あらゆる条件を想定し、落とし忘れがないようにすべての土壌を除染していくためには多様性の確保は、対象となる量的には少ないと考えられますが、後者と同等以上に重要な要素となってくるはずです。

このメインストリームと多様性を同等の重みづけでプログラムを構築することは
最終的な経済合理性から考えてもおそらく最も合理的な手法となる思われます。

生態学者の宮脇昭先生は、地域にあわせた主木をベースに、地域に合わせた多様な樹種を密度高く混ぜて植えるという宮脇方式の森づくりを実践されています。宮脇方式の植樹法は、地域の潜在自然植生を調べ、ポット苗を育て、主木となる樹種を中心に、下生え、低木、亜高木、高木など林層を形成する多様な樹種を高い密度で混ぜて植えることで、植物同士の競争によって根のしっかりと張った自然災害にも強い100年かかる本来の森を20年で育てることができます。

単純な方法と多様方法
この両者を並存させることが
本来の自然の知恵です。

除染において、まず、追わなければならないのは、
簡単さや単純さではなく
地域全体を間違いなく除染し、生活や経済活動などの営みを
もとどおり取り戻すことです。

元通り取り戻したうえで、その先、将来や未来にわたって安全が確保されることです。

それまでの全体の時間に渡って考え上で、全体のプログラムを考えることで
最も早く、最も経済的に、地域をとり返すための除染プログラムが出来上がるはずだと考えます。