2011-06-27

農地の表土除去厚の検討とティフトン419
































まだまだ、検討中なのでメモなのですが・・・・



今考えていることを2,3 書き出しておきます。



①図は、広島大サステナセンターの田中万也講師(地球化学)らが、郡山市など福島県の4カ所の土壌を4月13日に取り、放射性セシウムなどの濃度が深さでどう変わるか調べた図。朝日新聞の記事から転載しました。



原状への復旧が東京電力および国の責任であると考え、コストや手間よりも、まず第一にできるだけ、土壌に広がり残存する放射性物質の量を減らすためには、どのくらいの厚さで土壌の修復を行えばよいのかを考えています。



田中先生らのとってくれたデータは、2.5cmごとの放射性物質(ここではセシウム)の分布ですが、表土5cmといっても、82%が2.5cmまでの土壌に捕捉されているようです。もちろん、土壌の種類や、時間の経過、降下量などいろいろな要素もありそうですが、例えば、このような分布状態で放射性セシウムが捕捉されている土壌では、まず初めに82%の放射性物質が捉えられている2.5cmの土壌を、粘土除去などの手法で放射線量を低減化する処置を行い、さらに第2段で、残りの18%の放射性物質の含まれる土壌の修復を行ってみてはどうでしょうか?



②表土の除去ですが、ソッドカッターという小型の芝生切り機を使うと2cmくらいの厚さまで薄く芝をはがせるようです。仕事は大変ですが、芝が生えてから、一度ローラーで踏んで、畝などの起伏を多少緩やかに緩和して、小型の機械を使い畝などの農地の起伏に合わせて芝をはがす。作業時の被ばく線量が問題だができるだけ、土木工事の視点ではなく、農家の方々の視点で、小型の機械を使って丁寧に作業を行う。



③使用する芝は、洋芝で、成長力と肥料吸収性の高いティフトン419を使えないだろうか?種ではなく、ポット苗や茎で増えるらしく、週1の芝かりが必要なくらい成長力があるよう。http://www.jfa.or.jp/jfa/topics/2010/217/bosyuuyoukou.pdf



薄く剥がせば、下に根や茎の一部が残って、一度植えれば1年間で2回芝をはがすことができそう。ティフトン419の耐寒ピーク温度は―9℃であるが、冬超えによって翌年には完全にティフトン419の残根、残茎を除草剤等を使わずに駆除できればいいのであるが、これについては情報がない。また、日陰では成長が悪いようなので、マルチなどでの対策で補助的に駆除効果を高められないか?場合によっては2回目にはがす直前に、根茎に効く除草剤を使う必要があるかもしれない。



などです。



すこしずついろいろな方法の提案も出てきているので、単一の方法にこだわらずに、出てきたいろいろな方法を上手に組み合わせてより効果的な方法が発見できればよいのではないかと考えます。